『ゲーム理論を読みとく』の書評
- 作者: 竹田茂夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2004/11/09
- メディア: 新書
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「ゲーム理論」を聞きかじったのは確か大学の社会学の授業だったと思う。有名な「囚人のジレンマ」の説明でプレーヤーの損得を示す行列を黒板に書き、個人の合理的な行動が全体として非合理となるメカニズムを説明していた。私なんかは、なるほどだから環境問題は解決が難しいもんなんだなと思ったものだ。
この書評記事のタイトルには、「本質を批判、安易な応用に警鐘」とある。本書を通してゲーム理論への根源的な批判を行い、ゲーム理論の核心には問題があり、社会現象の分析、政策への性急な応用は危険だという結論を導いているという。
「ゲーム理論」のように分かりやすく、すっきり物事を説明できる切り口は受け入れやすい。そのようなものに対してこそ、本来は批判的に検証する必要があるのかもしれない。